民官学協働による協議体『一宮の魅力ある海岸づくり会議』の第5回目となる会議の開催日が9月3日(土)に決定。

前回第4回は3・11東日本大震災のまさに直前の日曜日3月6日に開催されました。

その席では6号ヘッドランドをどうするのか、という議論が展開された。シミュレーションにより、現在途中まで伸びている縦堤を、計画通りの200m沖まで伸ばし、その上でT字バーの横堤の長さを現在テトラポットが投入・積み上げられている38m幅を1つ目のモデル、論理上先端保護の必要幅とされる90mを2つ目のモデル、そして当初計画の幅である200mを3つ目のモデルとして、2060年時点までの漂砂制御効果(砂が持っていかれるのを抑える効果)を試算するというものです。これによると横堤38m幅では10.1万立方メートルの砂が持っていかれるのに対し、90m幅では7.0万立方メートル、200m幅では2.8万立方メートルと、明らかな漂砂制御効果があるという。

また、ヘッド部の横幅が大きくなると、ヘッド部の背後に大きな波の遮蔽域(しゃへいいき)が形成され、波高が小さくなっていくことで海浜流が抑えられる。

しかしながら一方では、ヘッドランドの付け根部分には砂が堆積するが、2つのヘッドランドに挟まれた海岸中央部では侵食が発生、また、ヘッドランド付近では離岸流が発生し、土砂の流出や海岸利用者を危険にさらす可能性がある、更にはサーフポイントの消失が懸念される、との認識が示されました。

これらを踏まえ、ヘッドランドの構造・形状について県担当者より変更案の提案があった。提案に当たっては、1)過大な波の遮蔽域をつくらないこと、2)強い離岸流を抑制すること、3)流れ・、波の場を著しく変化させないこと、の3点を前提としたという。

提示された案は、現行計画案(横堤200m幅)を含め、以下の4つの案(別添PDFファイル図参照)だ:①タンカー形状案、②先端を尖らせる案、③現行計画案(縦堤長さ260m、横堤幅200m)、④横堤潜堤案。このうち、①、②案は昨年12月13日に開催された前回(第3回)の当該協議体にて議論された、海岸利用者の意見内容を取り入れ、具体的な図案が描かれたものだ。(添付PDFファイル「案1案2」および「案3案4」を参照して下さい。)

“6号ヘッドランドをどうするのか?”この議論の行方は、まさにその後引き続いての工事が計画されている7号、8号、10号といった今後のヘッドランド工事の行く末をも占うことになる。

また、これまでは議論が東日本大震災の発生前の認識に基づくものであったということ。海岸線と平行に沖合いを巨大な津波が走り、その後、縦堤の先端の更に沖まで砂が付き、遠浅になったという一宮の海岸。もちろん人類の歴史に基づく知識や推定論の色合いが強い科学の水準では予測しえなかった現象であろう。人間の力で計画する海岸侵食対策工事の限界と意義について再認識し、議論に生かされることを期待したい。

サポーターの皆さんへ

1)今後の日本の海岸環境整備の考え方・方向性にとって大きな布石となる①~④案。この機会にサーファーや海岸利用者の一人として、自分なりに選択してみてはいかがでしょうか。

サポーターの皆さん、これを選択するという案の番号を、ご意見・所見とともに是非お寄せください。

「最新のコメント」:http://www.ikaigan.com/news/186.html#comment-40

 

2)次回会議を、Ustreamにより生の声をお聞きなりたい方がいますでしょうか?

会議の事務局に提案してみますので、希望する方はご一報ください。

 宛先:kaigan@marvelous-jp.com

3)9月3日(土)、お時間のある方は是非傍聴して下さい。詳細は追ってご連絡申し上げます。

Comments (1)

 

  1. ヘンリーイワイ より:

    三重県国府の浜でもテトラの問題があったとき、アセスメントを提案する時僕が探した資料で、オランダでの発案でしたと思いますが、なんかチューブのような物で砂を吸い込み(自然に)浜を(砂地を)広げる手法があったと思います。
    かなり古い頃の資料だったのですが….。
    調べてみる価値はあると思いますが。

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